コンビニに全自動レジ導入のニュースは目線が低い。ちきりんさんの考え方
4月22日の文化放送「ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB」という番組にブロガーの、ちきりんさんがゲスト出演されていました。
そのときのトークがおもしろかったので要点をまとめてみました。
コンビニ全店にセルフレジ導入
コンビニ大手5社が経済産業省と一体となって、2025年までに全店舗に全自動のセルフレジを導入する。
というニュースが取り上げられました。
これに対し、ちきりんさんは日本の目線の低さに愕然したとのこと。
どういうことか。
日本が導入しようとしているこの全自動レジは、コンビニの全商品に、ICタグを取り付け、商品をカゴに入れたまま専用機械を組み込んだ台に置くだけで自動で会計ができるというもの。
一方、アメリカのAmazonが実店舗「Amazon Go アマゾンゴー」で導入を目指しているシステムは、客が専用のアプリを用いて入店し、購入した商品をカメラやセンサーなどの情報を通じて、AI(人工知能)で認識して自動で決済する仕組み。
これらは同じように見えて全然違う。
具体的な例を出すと、缶コーヒーを手に取ってサンドイッチコーナーに行ったらサンドイッチが売り切れだった。
代わりにおにぎりを手に取り、缶コーヒーをやめてお茶を買うことにした。
この場合、日本式の自動レジだと、おにぎりとお茶を買ったという結果しかわからない。
しかしアマゾン式の場合、この一連の顧客の動きをすべて把握することが出来る。
缶コーヒーが売れなかった原因はサンドイッチにあるということまでわかる。
このデータはコーヒーメーカー、サンドイッチメーカーにとってもありがたいものである。
ビッグデータをとるために、今まではスマホやパソコンからだった。
アマゾンはそれに加えて実店舗からのデータも取ろうとしている。
これはAI開発競争にも非常に有利である。
世界はそうゆうレベルで競争しているのに日本はレベルが低い。
日本は人手不足を解消するためだけにセルフレジを導入しようとしている。
しかも導入を目指すのが2025年。
それらを聞いてアマゾンは笑っていると思う。
何故ニュースは混乱しているところへ飛び込めというのか
続いて2つ目の話題へ。
ニュースのおかしなところについて話していました。
先週春の嵐が吹き荒れた日の前日のニュースで、明日の朝は混乱が予想されるのでいつもより早く家を出てください。
と、アナウンサーが言っていた。
ニュースでよく聞くセリフだから、特におかしいとは感じないかもしれない。
では次のように言われたらどうか。
明日の朝は大混乱が予想されます。
これに対して
1、早めに家を出て、混乱の中に突っ込んでください。
2、混乱が収まるまで待ってから家を出てください。
こう言われたら、1がおかしいと思う人は多いと思う。
では何故1と同じ意味の事を言っているニュースをおかしいと思わないのか。
おそらく、言っているアナウンサー自身もおかしいことに気づいていない。
必ず定時に出勤しないといけないというのが刷り込まれている。
子供のころからこういうニュースを聞いて育つと洗脳されてしまう。
アナウンサーは、午前中は家でできる仕事がないか、午後から出勤可能かどうかご検討ください。
というべき。
ニュースが刷り込んでいる。
自分の頭で考えて 自己判断をする必要がある。
ちきりんさんの着眼点に関心
ぼくは全自動レジ導入のニュースを聞いて、日本式よりもAmazon式の方がすごいな。
Amazonはやっぱり進んでるな。
と、漠然とAmazonのすごさは感じていたんですが、ちきりんさんの話を聞いて、そういう見方もあるのかと色々気づかされました。
2つ目の話題もそうですね。
何気なく聞いているアナウンサーの言葉にも疑問をもつ。
ちきりんさんの存在は知ってはいたのですが、改めてその着眼点に感心しました。
ちきりんさんは本を何冊か出されているようなので、要チェックですね。